短編集

□空よ海よ月よ太陽よ!
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空よ海よ月よ太陽よ!






空はどのくらいまで高くて、

海はどこまで広がっていて、

月はいつまで俺を照らしてくれて、

太陽はいつまで彼を輝かしてくれるんだろう





「なぁ」

「ん?何だ」

「ヴィラルは俺の、ずっと傍にいてくれるか?」

「‥‥」


こんな事を言って、今のお前はきっと驚いているかな?
それとも、俺のことを可哀想な人間だと悲観してるかな?

どちらにせよ、今のお前の心中には俺という存在があることに変わりないだろうな。

どんな風にさっきの言葉を受け入れられようと、ほんの少しでもヴィラルの心を独占できて、それだけで俺は嬉しいと思ってしまう。

愛している、この思いを全てそっくりそのままお前に伝えれば済むことだけど、そんなことしたらきっとお前は顔を真っ赤にして、近くにある新聞やら辞書やら図鑑を惜しげもなく投げ付けてくれるだろうな。

‥‥うん、流石に辞書と図鑑はきついかな。


「望み通り、投げ付けてやる総司令殿」

「へ?」





空は君の顔みたい
(表情がころころ変わる)海は君の心みたい

(何処までも澄んでいて深く広すぎる)

月はいつまで俺とお前を照らしてくれて
(俺達の関係が明るみにに出来れば楽なのだけれど)

太陽はいつまでお前を捕えるつもりだ
(地球が宇宙に飲み込まれたら俺達の関係は終わりを迎える)










080107


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