WORST
□振り向いてハニー、呼んでみろよベイビー
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予定のない休日の午後
部屋で一人のんびりと雑誌を読んでいた
落ち着きのない悪ガキばかりの鈴蘭に入学して以来、土日も何かと騒がしく
こんな風にのんびり過ごせる日は少ない
たまにはこんな日があってもいい
そんな風に思っていた時
♪♪♪
メールの受信音が鳴った
テーブルの上に置いていた携帯を取りメールBOXを見ると
送信者は意外な後輩
一体何の用だ?と思いつつメールを開く
「今日もよか天気ったいねぇ!ヨネやんなんしとぉと?」
『は?』
あまりに意味不明な内容に思わず声が出た
まあ、元々ワケの分からないヤツだが
普段、こんなメールを送って来るようなヤツではない
と言うより今までメールなどほとんどしたコトがないし
普段それほど仲の良い間柄でもない
「どうかしたのか?」
何が何だかわからないままとりあえず返信する
「ヨネやんが何しよんのか気になったったい」
1分もしないうちにメールが返って来た
何で俺を気にするんだ?
全くワケが分からない
何て返そうか…
♪♪♪
返信文を考えていると新たにメールが届いた
送信者は
またも「九里虎」
今度は何だ?
「で、ヨネやん何しとぉと?ヒマやったらわしと遊ばんね?買い物ば付き合ぉてほしいっちゃ」
何で俺が…
「ヒマじゃねぇよ。買い物くらい一人で行け」
「ヨネやん冷たかー!一人じゃつまらんばい」
「だったらクロサーでも誘え」
「クロサーは今日はバイトばい。ヨネやんと行きたいったい!」
「俺は行きたくない」
「いかんばい!ヨネやんと行くって決めとるっちゃ」
「勝手に決めるな!」と返信しようとして
ふと指が止まった
……ん?