CROWS
□僕はこの駅で貴方を待つ、例え飢えた狼達に噛みつかれても
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『お前、何やってんだ?』
『っ!?』
突然、背後から声がして
思わず手にしていたタバコを落としそうになった
振り返るとそこには
頭と二人で鈴蘭に乗り込んだ時にケンカを売って来たヤローが立っていた
『な・テメーなんでこんなトコに!』
『バカ!そりゃーこっちのセリフだ。お前、ここがドコか知らねぇのか?』
『それは…』
『で?どーしたんだ?またケンカ売りに来たのか?』
『違う!』
『は?じゃー何しに来たんだ?』
『…ソレは言えねー』
『あのな、お前ホントにバカだな』
『うるせぇ』
俺は話しながらも通り過ぎてゆく鈴蘭生にチラチラと視線を向ける
『誰か探してんのか?』
『え!?ち・違う!いいからお前はさっさと帰れ!』
『誰だ?ウチのヤツなら呼んでやるぜ?』
『余計なお世話だ!』
『…あのな、お前バカだろ?いくら陰になってるからってこんなトコにバイク停めてキョロキョロしてりゃいずれウチの連中に気付かれるだろ?いくら「ケンカしに来たんじゃねぇ」つっても通用しねぇぞ?お前は「武装」なんだからな』
確かにコイツの言う通りだ
『…』
『だから、騒ぎになる前に俺がそいつ呼んで来てやるよ』
『そうか…』