ポケモンルビー・サファイア

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「ぴよちゃんたちを休ませてあげなきゃ。」
手持ちを預け、3人はタオル片手に席につく。
ポケセンの中にいる人々は不安そうな表情を浮かべている。
「上空の雲…何か良くないことが起こりそう」
「すごく不安だわ」
そんな人々を横目に、3人は額を寄せ合った。
「で、どうすればいいの…?」
「くそ…急に飛び出さずにダイゴさんの話を聞いて入れば…」
「ダァイゴ?」
突然頭上から声が降ってきた。見上げると、水色を基調とした服なのに何やら派手に見える男がよくわからないポーズをとって立っていた。
ハルカとユウキは嫌そうに顔を見合わせたあと、ミツルを見た。ミツルは何やらメラメラと闘争心を燃やしていた。
「Soさっ!Mr.ダイゴに言われてこのそびえ立つ白城のバルコニーシティに来たんですよん」
男はピクと眉を動かし言った。
「何しに来たのかI don't know!!But この崖の上のルニェの天空に広がるブラックコットンキャンディーのような暗雲についてDo you know ?」
「人に尋ねるBefore!名を名乗れ!What's your name ?Who are you?!」
「お前らナルシー対決してる場合かっ!」
ダイゴが2人の間に割って入った。
「ダァイゴ!」
「Mr.ダイゴ!」
「その言い方もやめろ!」
ぴしぴしっとダイゴが2人の額にWデコピンを食らわせた。
「ダイゴさん、来てくれたのですね!」
ユウキが申し訳なさそうな顔で言った。
「ああ…君たちは行動だけは早いんだから…さて、こいつはミクリ。俺の友人だ。」
すかさずミツルがミクリに食いついた。
「Youはミクリと言うのか!僕と名前似てるから名前変えろ!CHANGE!」
「ばかたれ。」
ハルカがミツルの頭を叩いた。
「そうさ、この美しい私こそルネシティのジムリーダー、ミクリなのです。」
ハルカたちが順に自己紹介していく。
「ふむ、ダイゴ、この天候だが、何が起こっているのです?」
ダイゴが今までのいきさつを説明する。
「そしてルネ上空に広がる雲から、我々はここに何があるのか確かめにきたのだが…」
ミクリが唸る。
「ふぅん…カイオーガか…それならあそこしか考えられない。」
ついて来なさい、とミクリがポケセンを出る。
慌てて3人は準備し、外に出た。相変わらず酷い天候だ。
ミクリのルンパッパが葉っぱの傘を差し出す。
「Thank you」
だが、強風で葉っぱはグシャグシャになり、一同はすぐびしょ濡れになった。
「使えねぇじゃん!」
ミツルがミクリをポカポカ叩いた。ミクリはそれを手の平で制し、「水に滴る良い男ということを知らないのですか?」と馬鹿にした。ミツルはムッとして黙り込んだ。
「ミクリ、子供に向かって何ムキになってるんだ。」
ダイゴが呆れたように言った。
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