Storia-短編集-

□真ッ赤ナ墓
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昔々、ある国に吸血鬼が住み着いておりました。
その吸血鬼は、人をこっそり連れ去り、血を吸って生きていました。人々は吸血鬼の仕業だと知らず、血の気が失せて干からびて死んでいる人が見つかる度にいつも恐れながら暮らしていました。

ある日、吸血鬼は一人の美しい町の娘に出会いました。彼女は町で一人で暮らしていました。
吸血鬼は、一目で彼女に恋をしました。彼女も吸血鬼のことを見た途端恋におちました。2人は町の人に見つからないように度々こっそりと会っていました。吸血鬼は自分の今まで人をさらい血を吸って生きてきたことを黙ってたままでいようと思っていましたが、堪らなくなってついに、娘に罪を明かしてしまいました。けれど彼女は微笑んで全てを受け入れました。
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