白き岸壁の果てに…

□ 5 .はじまりの序曲
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突然空から現われたオンナノコ。

ボクは彼女をベッドに寝かし付けて(そういえば私室のベッドに他人を寝かすの初めてだよ)ずっと観察してた。

どんな声なのかな、ビックリするかな、どこから来たんだろう……ボクにしてはかなり気を許していたンだと思う。

あんな現れ方をする子がボクを狙った暗殺者なんて思えないし。


彼女の瞼が震えて身動ぎした時は不覚にも身震いした。






ぼやけた表情の彼女は視線だけで周囲を見たあと、ギョッとして起き上がった。

あぁやっぱり彼女の瞳は綺麗だな、なんて様子を見ていたけど、彼女はボクを一瞬視界に入れ驚きに目を見開き唇を戦慄かせたあと、急に踵を返して大きな窓の傍に寄って外を確認していた。




















「…まさか、嘘でしょ…?」

やっぱり日本人なんだ、なんて呑気に呆然と呟く彼女の傍に寄ろうとすれば彼女は窓にくっついて怯えた。




……なんだろう、見ず知らずの男がいるからの怯えと違う気がする。

どちらかというとよく命乞いをする時の奴等と同じ感じ……。

「ねぇキ「来ないで!」???」

なんでそんな恐怖を宿した瞳をするの?なんで震えてるの?



……ボクは何もしないよ?



ねぇキミにそんな風に怯えられたら幾らボクでも傷付くよ。
 



ボクが何もしないと分かったのか、それとも落ち着いて来たのか彼女は窓から離れて、そしてハッとするとオロオロとボクに近付いて来た。

何かそんな表情も可愛いなんてボクはどうしたんだろう。

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