壱
□どうする俺?
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糖分が切れそうだ。
銀さん糖分切れたらヤバいんだよね。糖分摂取しねえと。
チョコレートパフェの気分だがファミレス行く金ねえし。デコレーションケーキ作りたいけどもっと金かかるしな。よし、いちご牛乳だ。コンビニ行くか。
銀時はいそいそと原付に跨がりコンビニへ出発した。
お目当てのいちご牛乳を購入してほくほく気分でコンビニを出た銀時。原付に跨がろうとしてると。
「あの…」
背後から女の声がすぐ近くに聞こえた。
「あ?」
銀時が振り返る。
そこには美女が立っていた。目鼻立ちがはっきりとしていて睫毛が長く大きな濡れた瞳。色白で淡い桃色を基調とした着物が似合っていた。
おお。
ストライクゾオォーン!!
と、銀時は心の中で叫んだ。
「何?お嬢さん」
「あの…」
恥ずかしそうに目を伏せる美女。可愛いじゃないかと思いながら言葉を待ってると。
「あなたに惚れました!」
と意を決した表情で銀時に美女は言った。
な…
何ぃーーー!!!
雷が銀時に落ちる。
ぎ、銀さん告白されちゃったの!?されちゃったわけ!?
こんな美女に…っ
神様、俺を見捨ててなかったんだな…!
感激で涙ぐみそうになった銀時は、懸命に堪え美女に言った。
「ぎ、銀さん信じないよォ!?突然顔合わせた事ない女(しかも美女)に銀さんが一目惚れされるなんて信じないよォ!?騙すのもいい加減にして下さいっての」
「本当にあなたに惚れたんです!あなたの事もっと知りたいのでこれからお茶でもしませんか?」
「おお…!」
逆ナンされてるよ銀さん!
ゆ、ゆゆゆ夢か!?夢じゃないよな!??
頬を抓ったり叩いたり髪の毛を引っ張ったりするが夢ではない模様だと銀時は判断した。
「お茶ね。行こうじゃないの」
「良かった…!」
あ。
でも金無いんだった。
「お茶ね。行きたいんだけどねぇ…」
嬉しそうにしていた美女の表情が曇って行く。
「あの、やっぱり駄目ですか?」
いやいやいやいやいや駄目じゃないよお!!でもいかんせん金が無いんだよ銀さん…!!
内心泣いていると、美女は心の内を読んだのか解らないが銀時に取って嬉しい発言をした。