REBORN 短編
□霧の人
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私の上司は、私の恋人となりました。
私の恋人は六道様という、ボンゴレファミリーの霧の守護者で。とても強いお方です。
付き合ってから二ヶ月と少し。近くにいて初めて分かる事が多々あります。
そのひとつが、そう。
六道様はとても独占欲が強いという事。
「##NAME1##」
「はい」
「こちらへ来なさい」
「え、でもまだ報告書が途中で…」
「いいから」
仕事中に呼び出されるなんて日常茶飯事で。
「僕が一緒にいる時に、僕以外に夢中になるなんて許しません」
こんな調子で。
一緒にいない時なんて、六道様が任務で屋敷にいない時くらいしかないので、最近の私は報告書の提出期限を守れずにいます。
「六道様、六道様」
「なんですか?」
「六道様、また部下が一人減ったらしいですね」
「ええ。なんでも、闇討ちにあったとか」
部下が亡くなったのに平然と、むしろ笑っている六道様。
「あの男は前から気にくわなかったんです。君に馴れ馴れしくて…」
そう呟けば私の髪に触れる六道様。
優しく撫でてくれる手にはくすぐったいけれど、決して振り払えません。
六道様の機嫌が悪くなる上に、私が寂しくなるからです。
少し前に、六道様は構いたがりですけど、私も甘えたなのだと気づきました。