ボカロ 短編
□夢(鏡音)
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「夢を見たの」
朝起きたら、マスターはこう言った。
「怖い夢?」
マスターは頷く。
「レンがね、いなくなっちゃうの」
とても怖い夢。
そう言って、泣きつくマスター。
ここにいるのに。
君は不安なの?
「…どこにも行かないで…レン」
安心してよ、マスター。
俺はずっと、マスターと一緒だよ。
涙で濡れた頬を撫でる。
「マスター。俺はここにいるよ」
いなくなったりなんてしてない。
『大丈夫だよ』
そう意味を込めて、俺はマスターの唇にキスをする。
心配する事なんて一つも無いよ。
(俺はちゃんと、君の傍にいるから)