REBORN 短編
□お化け屋敷
1ページ/2ページ
私達は今、お化け屋敷に入っている。
今日は文化祭で、恭弥は見回りをしなければならなかったのだ。
ついこの間
「お化け屋敷とかの類は嫌い」
と言っていた。
なんでも、いきなり驚かされるのが嫌いらしい。
「なんでお化け屋敷とか作るかな」
「クラスの出し物よ」
「くだらない」
「仕方ないじゃない」
まあ、私も驚かされるのは苦手だ。
「それにしても…さっきから全然脅かしに来ないね」
恭弥といるからかな?
「僕を脅かそうなんて百年でもまだ早いよ」
恭弥に殴られるのを恐れて、みんな出て来ないのね。
それじゃお化け屋敷なんて呼べないけどね。
結局、誰も脅かしには来なかった。
私達にとっては、ただの暗い一本道ね。
「ここ、潰した方がいいね」
恭弥、貴方のせいよ。
お化け屋敷を出ると、真っ先に屋上へ向かった。
「休むの?」
「うん。少ししたらまた見回り行こうか」
お化け屋敷で疲れたのね。
「膝貸してあげようか?」
「いいのかい?」
「ええ」
「じゃあ頼むよ」