REBORN 短編
□「好き」だと言って
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「骸」
「何ですか?」
「好き。大好きよ」
「クフフ…僕もですよ」
そう言って口付けるその唇は
とても暖かい筈なのにとても冷たくて。
それはきっと、そこに愛が無いから。
貴方の「好き」は違うのよ。
「…何か不満でも?」
唇を離して骸が問う。
私が何かを考えてると分かったのだろう。
「何でもないわ」
「そうですか?」
再び唇にキスをする。
先ほどと違うのは、触れるだけの優しいキスじゃなくて、噛み付くような激しいキス。
唇は冷たいまんま。
ねえ、もう一度言ってみて。
私を好きだと
その唇で
貴方にとって私の存在は
どうせ暇つぶしの玩具
(それくらいでしかないのでしょう)