BLEACH

□ヘッドロック
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仲は良い。
旧知の仲なのだから、当然と言えば当然だ。

自分大好きな弓親と、戦い大好きなパチンコ玉と、好きになったのは多分、はじめて肌を重ねた……

ヘッドロック。

「そいやァッ」

「う、わっ!?」

手鏡で髪を直していた弓親は、後ろから思い切りヘッドロックをかまされて前のめりに倒れた。

「…………何をするんだい、一角」

「ヘッドロック」

「髪が乱れたよ」

「そりゃよかった」

「よかないよ。どうしてくれるのさ」

「……………………」

「退かないの?」

「……んー……弓親」

「なに?」

「…好きかも知んねー」

「うん、そんな気がした」

旧知の仲ってやつは案外厄介だと一角は思う。

一大決心のつもりが、あっさり見透かされていたのだ。

旧知の仲ってやつはとても厄介だと弓親は思う。

一角にのしかかられて、この後どうしてほしいのかまで見透かされてしまうのだ。

「う、うううっ…っく…」

必死に指の背を噛み、声をこらえる弓親。

その理由は、隣の部屋に隊長がいるからだ。

「何だよ、お前」

一角がふと笑う。

「性格に似合わず男っぽく喘ぐんだな」

かっと朱を登らせる弓親。

顔を隠しながら

「う、うるさいよっ」

そんなふうに照れる弓親をからから笑いながら、一角は弓親の中へもぐりこんだ。

ちなみに、これが二回目の所業であった。


 
 

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