GUNDAM00

□タカの目にも涙
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ロックオン・ストラトスは刹那・F・セイエイが大好きである。

揺るがぬ想いはやがて実を結び、晴れてロックオンは刹那の独占権を手に入れた。

――…かのように思えたが。

「刹那、」

「ロックオン・ストラトス」

「いい加減フルネームはよせよ。な?」

笑いながら訂正してやると、堅い表示を若干緩めて、ああ、と答えた。

「刹那、俺の部屋に来いよ」

「……。ああ」




「適当に座んな」

部屋に招き入れる事に成功したロックオンは、上機嫌で刹那に牛乳を手渡した。

「ありがとう………」

「おうよ」

それを最後に、二人の間に沈黙が生じる。

「…………………」

「………………………」

「…………」

「……。…………」

何かを口ごもって再び口を閉ざした刹那を見て、ロックオンは意を決した。

「……刹那…。もう………寝るか?」

無防備にもベッドに座った刹那にゆっくり近づく。

――――…が、

「……寝る? 眠いのか、ロックオン」



――――はい?

そんな効果音が聞こえそうなロックオンの顔。

「あ、あの…刹那くん?」

「今日のミッションより明日の方が厳しくなるとスメラギ・李・ノリエガが言っていた。疲れているのならすぐにでも寝た方がいい。…俺はいないほうがいいだろう」

珍しい刹那の長台詞も、今は突き刺さる刃でしかない。

「ふ…ふははは…はははっ」

「ロックオン?」

前途多難。

否、スタートすらまだまだだ。

そう確信した狙撃手、タカの目には、うっすら涙すら浮かんだという。




ちなみに、この後ロックオンは、なんとか理由をつけて刹那を部屋に留め、寝つくまでの間に会話する事だけには成功した。


 
 

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