THE SHINE

□はっぴぃはろぅいん☆
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「・・・・・これで・・・・・・いいよ・・・・・」
ユーリ城の庭の一角のガラス貼りの大きな温室…。
中には黒髪で白衣を纏った吸血鬼ダークと、金髪で小さい吸血鬼エリューと白髪で小さい人狼リーヤがいた。
「ダーク、ダーク、ボクかっこいい??」
エリューは目をキラキラさせてダークに訊いた。
「・・・・・・ん・・・・・似合う・・・・・」
ダークは二人の頭をわしゃわしゃと撫でた。
今日はリーヤとエリューにとって待ちに待ったハロゥイン。
ダークも自分の作った服が着てもらえると無表情ながらも、とても喜んでいた。
「じゃ、ダーク、とりっくおとりぃ〜」
「とりっくおとりぃ〜」
二人はにっこりと笑いカボチャバケツを差し出した。
「・・・・・・・はい・・・・・・どうぞ・・・・」
ダークは白衣のポケットから小さい包みを取り出し各々のカボチャバケツに入れた。
「「ありがと」」
二人は再びにっこりと笑った。
「じゃ、いってくるねっ」
「いってきます」
「・・・・・ん・・・・」
リーヤとエリューはダークに手を振って温室を出た。
「どこいこっか…」
「どこいこう…」
ユーリの庭をトテトテと歩きながら話す。
「にぃちゃんトコいく??」
「うんっ!!」
そうと決めた二人は走り出し、ユーリ城の中に入る。
目指すはアッシュがいるであろうキッチン。
二人はそ〜っとキッチンのドアを開けた。
「にぃちゃんいたね」
「うん、いたね」
アッシュの姿を確認した二人は、にっこりと笑い、勢い良くドアを開けた。
「にぃちゃん、とりっくおとりぃ」
「アッシュ、とりっくおとりぃ〜」
その声にアッシュは調理の手を止め、振り返った。
「イタズラは困るから、はい、どうぞっス」
アッシュは2人の目線に合うようにしゃがんで、カボチャバケツにお手製のカボチャクッキーを入れた。
「今日はハロゥインパーティするから、楽しみに待ってるんスよ」
「パーティ!!!」
「うんっ!!!たのしみしてるぅ〜」
二人はアッシュに手を振ってルンルン気分でキッチンを後にした。
「つぎ…どこいこ…」
階段の前で止まり、エリューは『う〜ん』と首を傾げた。
『おち〜びちゃん達っ☆』
「ぅ?スマ??」
「スマイル??」
リーヤとエリューは辺りをキョロキョロ見回すが、スマイルの姿は見えない。
『こっちこっち☆』
スマイルは2人の肩を後ろから掴んで、しゃがんで姿を表した。
「スマ!!!」
「ビックリ!!!」
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