雑記帳

□豆まき大合戦
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─ワラキア某所─

「「マ〜ティ〜おにいちゃ〜ん」」
白髪の小さな人狼、リーヤと、金髪の小さな吸血鬼、エリューは悪魔城城門前でそう叫んだ。
「はぁい。いらっしゃい」
城から出てきたのは、ド天然(笑)と言われながらも、この城をちゃっかり自分のものにしちゃった、元人間の黒髪の吸血鬼。
「あれ??沢山ピーナッツ持ってるけど…どうしたんだい??」
リーヤ達の目線になり、手にしていた袋にみっちり入ったピーナッツを見て問い掛けた。
「あのねぇ、きょうは、おまめさんをね、ペイってするひなんだよ」
「でも、にいちゃんが、おまめさんはちらかるから、ピーナッツさんねって」
「なる程…」
つまりは、何かの文献で見た“豆まき”というやつで、普通の豆は散らかって掃除が大変だから、変わりにピーナッツを撒けとアッシュが言ったのか…
と、エリューとリーヤの話を組み合わせ、納得したマティアス。

「ほぉ〜。何だか楽しそうだな」
リーヤ達の後ろから声を掛けたのは、未だ怖いもの知らずの最強ハンターさん。
「わぁ!!レオンおにいちゃんだぁ〜」
「こんばんは〜」
「相変わらず元気だな」
二人の頭を撫でながら、にっこり笑ったレオンさん。
「ねねっ!マティおにいちゃんもレオンおにいちゃんも、いっしょにおまめさん、ペイってしよ??」
「しよしよ」
子供の純粋な笑顔を向けられ…
「そうだね。じゃあみんなでやろうか」
快諾したマティアス。
「「わぁ〜い」」
「では私は、もう少しピーナッツを調達してくる」
と、言うが早いが、ピーナッツを調達しに行ったレオン。
かる〜く嫌な予感がするマティアス。
そんなマティアスの予感をよそに大はしゃぎするリーヤ達。

で…

レオンが大量に調達したピーナッツを城内にいる魔物達にも配り…

さぁさぁ楽しい豆まきタ〜イム(笑)

「おにはそとぉ〜」
「ふくは〜うちぃ〜」
レオンに連れられ、ピーナッツを撒き散らしながら城内をまわるリーヤ達。
そんな小さい子の楽しそうな姿を見て、自分達も楽しくなる魔物達。
魔物達もお互いにピーナッツを投げつけ、笑っていたり、中には、リーヤ達が撒いていったピーナッツを食べる者もいたり。
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