THE SHINE
□DRUG ADDICTION
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去っていく2つの影…
絶対に失いたくなかった…
『アッシュっ!スマイルっ!!』
手を伸ばしても届かない…
『アッシュ!!スマイル!!』
私を…
『行かないでくれっ!!!』
独りにしないで…
『頼む……からっ…』
嫌いにならないで──…
「ユーリ…大丈夫??」
誰かが私の手を力強く握ってくれていた…。
優しい言葉…
頭も撫でられてる…。
「随分うなされてたよ??泣きながら、ボク達の名前、呼んでた…」
そっと撫でられた。
「…ス…マ?」
「ごめんね…ボクがさっき、突き放した言い方したからだよね…」
そっとそっと抱き締めてくれた。
これは夢??現実???
分からない…分からないよ…
「スマ……私の事……嫌い??」
「嫌いだよ…」
スマイルは何処か悲しそうにそう言った。
「お薬いっぱい飲んだり…身体傷付けたり…そんなユーリ、嫌いだよっ…」
スマ…??
「泣いてるの…か??」
私は問う。
何時も飄々としていて、滅多に笑みを崩さないスマイルが泣いていたから……
「当たり前だよ…ボクも…アッシュも……ユーリの事、大好きなんだよ…」
繋ぎ止める様にきつく、強く抱き締めてくれる…。
「ユーリ、このままじゃ壊れちゃうよ…」
何も言えない…
謝罪の言葉も言えない…
「苦しいならちゃんとボク達に言ってよ…話てよ…」
またスマイルの声が遠くなる…
「ユーリ、心の病気…ちゃんと治そう…」
もう…
「ねっ…ユーリ…」
何が現実で…
「大好きだからさ…」
何が夢か…
わからない…
わからないよ…
スマイル……
─DRUG ADDICTION…─
END...