呪われた人々

□クリーンUP悪魔城!!(笑)
2ページ/5ページ

─ドラキュラ城・玉座の間─

「アイザック、ヘクター」
威厳のある声が、玉座に響く。
「「はっ!!」」
呼ばれた二人の青年は、片膝を付き、己の主に頭を下げた。
そんな二人に満足げに頷き、ドラキュラは言葉を発した。
「今日はお前達にやって欲しい事がある」
「はっ!ドラキュラ様の命ならなんなりと…」
赤髪の青年─アイザックは、すかさずそう返事を返した。
「うむ。が、その前に二人に質問だが……」
ドラキュラはカツカツと軽く部屋を歩き…

「この部屋、臭くね??」

「は??」
いきなりクルリと振り返り、「お茶目でしょう」と言わんばかりな顔で、そう訪ねたドラキュラに、銀髪の青年─ヘクターは、目を点にさせた。
まぁ、臭うと言えば、ゾンビ臭がプンプンするし…ってかその前に、この城、ロクな臭いがしねぇな。とヘクターは勝手に完結(笑)
が、半裸悪魔精錬士は…
「とんでもない!!この血生臭いゾンビ臭!!!これぞドラキュラ様の城!!」
目に力を入れてそう言ったアイザック。
次の瞬間、暗黒球×3食らいました(笑)
「な…何故ですドラキュラ様…」
「それが臭いと言ってるんだ。なぁヘクター」
「は…まぁ…ロクな臭いじゃありません…」
「だろうだろう。そこでだ。お前達に頼みがある。デス、あれを持ってこい」
『かしこまりました』
と、雑用も雑用な死神さんが持ってきたのは、カゴいっぱいのファ○リーズと消○力でした(笑)
「このファ○リーズというのは、凄いんだぞ〜。こうやってシュッシュとやるとだな、臭いが消えていくんだ」
凄いだろうと自慢するドラキュラに
「おぉ!!それは凄い」と、一歩間違えれば、お前からバラの香りがしそうな、ドラキュラ様命の半裸君と
「なんで今更消臭なんだ」と、今にも洋ナシ噛じってふて寝しそうな幸薄君。
反応はそれぞれなようで。

「と言うわけでだ、お前達、これを城内の全部屋に置いてこい。そしてシュッシュやってこい」

なんっつー命令だ。
だいたい、どんだけだだっ広いと思ってるんだこの城…と思いつつも、律儀に、デビルタイプのカイン君に消○力がつまったカゴを持たせ…
右手に剣…ではなくファ○リーズを持って、一部屋一部屋回っている己が存在に、心底疑問を持った銀髪悪魔精錬士。
あぁあ。もしベルモンドが来たら絶対笑い物だな…とか。

「何やってるんだヘクター」
「うわぁっ!!」
突如声をかけられ、手に持ってたファ○リーズを落としたヘクター。
振り返ると、そこにはプラチナブロンドの髪をした、ドラキュラ様の御子息が。
その腰には、なにやら色とりどりの塊がぶら下がっておりました。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ