純情シリーズ小説

□兄ちゃん…俺は今ものすごくピンチです!
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兄ちゃん
俺は今もの凄くヤバい状態です




「貴方、秋彦様の彼女って本当なの?」

俺は今『宇佐見秋彦ファンクラブ』に囲まれている…

何故かというと

昨日俺とウサギさんが一緒に帰るのをファンクラブの隊員が見たからだそうだ…

「ちょっと!聞こえてる!?」


聞こえてますよ!

だけど返答に困ってるんだよ!


今ここで「付き合ってる」とこたえたらこの子達が可哀想だし…

「付き合ってない」と言ったら嘘になるし…


あぁもぅ!
どうしたらいいんだ!





「何をしているだ?」



ウサギさんが来てしまった

ヤバいこの状態は!

こんな一対複数な所をみたらどんなに鈍いウサギさんだってわかるに決まってる

「えっと…話し合い?」

「一対複数でか?」

ヤバい感づかれてるよ!
兄ちゃん助けて!

「秋彦様!こんな普通な女と付き合ってるって本当ですか!?」

あぁそんな事ウサギさんに聞いちゃ駄目ェェェ!

絶対アイツ「付き合ってる」って言うから!

「本当だ。それと美咲は普通な女じゃない。お前とは比べものにならないくらい可愛いんだ」

やっぱり付き合ってるっていいやがった…それにウサギさん…言い過ぎ…もう女の子泣いちゃってるじゃん…

「もう美咲に用事はないな?行くぞ美咲」

「えっあぁ…うん」

歩くウサギさんを追いかけながら後ろに振り向いてファンクラブを見てみたけど
皆うつ向いて泣いてた…



「ウサギさん…」

「何だ?」

「女の子は繊細なんだからもう少し優しく言わなきゃ駄目だよ…」

クスクス笑いながらはいはいと言ってるウサギさんを見て怒る俺

本当にわかってるのかよ…後でヒロ姉ちゃんにさっきの事伝えとこっと



兄ちゃん
やっぱりウサギさんは罪な男です




―END―

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