テニプリ短編
□ぼくたち中学生。
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『なぁ、』
「・・・しゃーないやろ」
だって、
ぼくたち中学生。
『光、以外と照れ屋さんなんやね』
「・・・友達に、聞かれるのめんどいねん」
『あたしと付き合うとること、他の人に言えんってゆうこと?』
「ちゃうねん・・・、はずいんや」
帰り道、同級生や先輩たちがいないことを確認してからあたしたちは毎日一緒に帰っている。
一丁前にピアスまでつけて、ズボンを少しだけずらしているテニス部の天才くんとあたしは少し前から付き合い始めた。
告白とかそういうのはなくて、自然とそういう関係になってしまった。
『言えばええやん、そしたら楽やで』
「絶対・・・、からかわれるやん」
『学校では謙也先輩にも生意気なこと言っとるくせに』
「謙也さんは別や」
まるで性格が変わったよう。
高校生っぽい顔立ちで、高校生っぽいような制服の着こなし方。
それなのに、恋愛に関してはまだまだ中学生。一緒に帰っている姿を見られたくない、付き合ってるのを知られたくない、本当にまだ子供。
『光・・・、ちゅーして?』
「外でそないなことできるか、アホ」
『家の中ならええの?』
そういうわけやない・・・、と顔を真っ赤にして下を向いて黙ってしまった光。
その顔が可愛くて、思わずもっともっといじりたくなっちゃう。
『光はあたしのこと嫌いなん?』
「嫌いやない・・・、好きや」
『なら出来るやろ、ほれやってみぃ』
目を瞑って、少しだけ背伸び。
顔が光の少し下まで近づいたけど光は顔を真っ赤にしたままで、なんやねんと思って背伸びするのをやめようとした時。
いきなりあたしの体は光に包まれてしまった。
『な、なんやの?』
「ほんまにアホやな」
『ちょ・・・、ひかっ!』
あたしの口に、ちゅっと小さなきつねがキスをした。
光の指によって作られたきつねの口があたしの口に触れ、そのきつねはそのまま光の口元へ行きちゅっとキスをした。
ニヤっと笑うと光はあたしの耳元で、
「間接キス・・・、もろーたで」
『今までの・・・は、全部うそ?』
「もーちょい騙しときたかったんやけどなー」
『・・・か、』
「ん?何や、よう聞こえんかったわ」
未だあたしの体を抱きしめている手を振り解いて、背伸びをして口にちゅっとキスをした。
『光の、ばーか!』
ぼくたち、まだまだ中学生――・・
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イメージ画。
[補足]
光くん実は少し
恥ずかしがりや
でもそれは演技
だったていう。
純粋な中学生を
書いてみました
わたしも中学校
生活が終わるぜ
タイトル:自作
華穂(10'0218)