灰男短編

□ばいばい、
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私は黒の教団のエクソシスト。でも、ノアでもあるの。
愛している人だている。けどね、私はノアなの。禁断の恋なの。

私が愛しているのは神田ユウ。でも私は、さよならしなくちゃいけないから。



ばいばい、――・・






「おい、テメーぼさっとしてっと置いて行くぞ」


『あ、ごめん。・・・ねぇ、神田?』


「何だよ」






二人きっりの任務。嬉しいけど、私は彼とここでお別れなの。悲しくてしかたがない。

千年公にバレてしまう前に、神田から離れないと神田が殺されてしまうから。私が神田から離れないといけない。
でも、辛いし悲しい。嫌だし離れたくない。



好きだし、愛してるから――・・






『私がいなくなったら寂しい?泣いてくれる?』


「何言ってんだよ、脳みそ溶けちまったか?・・・寂しいし、多分泣く」






顔を真っ赤にしてそう言った神田。
やっぱり嫌だ。・・・神田と一緒にいたいと思う気持ちの方が大きかった。

でもね、前にティキに言われたの。バレるのも時間の問題だって。ティキは私の唯一の理解者だから。
だから・・・ね。私がノアであるって事を神田に言って、神田から離れてもらおう。その方が楽だ。


私の事・・・嫌いになっちゃうかな?






『神田・・・?見て、私ノアなの。・・・だから私の事は忘れて・・・、ね?』


「・・・!」






言葉も出ないようだった。
それもそうだろう。肌は黒っぽく変色し、額には傷。まさにノアの格好。

髪の毛は長く伸び、まるで別人だ。それでも神田は私の事好きって言う?嫌いって言う?


ねぇ、どっち?






「お前・・・、ノアか?」


『うん。騙しててごめんね。私とこれ以上一緒にいたら、神田殺されちゃうから。だから・・・』





ばいばい、



『幸せな時間を・・・ありがとう』



涙なんか出ない。もう枯れちゃったから。
なのに何でだろう。・・・涙が出ちゃうよ。

ありがとう、神田。





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『小説バトン』が回ってきて書きました。
直接書いたので文章が変になってるかもしれませんが許してくださいな。

title:小説バトン




華穂

 

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