大空の誓い

□プレゼントは……
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今日は5月5日。
祭日であるこの日は、『こどもの日』に相応しく何軒もの家でこいのぼりがはためいている。

勿論、最強風紀委員長様が支配しているこの並盛中も例外ではなく。

休みである学校はシンと静まり返り、どの教室も空っぽだった。

だが、その学校にパタパタ……と小さな足音が響く。


その足音は誰もが近寄ろうとすらしない応接室の前で止んだ。


コンコン


ノックの音のすぐ後。

「……入りなよ」

テノールの、男にしては弱冠高めの声が入室を促し、足音の主はドアを開けた。




「……どうしたの?綱吉」

部屋の奥の執務机で書類を整理していた黒髪の少年が顔をあげる。
整った顔立ちに切れ長の黒曜石のように輝く瞳。

さぞ女の子にモテるであろう彼だが、誰一人として彼に近づこうとはしない。
ただ一人、例外を除いて。


何故なら彼が、並盛を牛耳る最強風紀委員長、雲雀恭弥その人だからだ。


「えと、恭弥さん……」

「どうしたの?綱吉」


なぜか雲雀の声色が優しい。

それもそのはず、沢田綱吉は唯一の例外である人間であり、それどころか恋人という親密な関係でもあるのだ。


だが、沢田綱吉を知っている人間からしてみればそれは驚愕の光景だろう。
『ダメツナ』と呼ばれる綱吉と最強の雲雀のどこに接点があるのか、と。
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