十四番目
□儀式
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「ラビに渡したいものがあるんです。」
そういってアレンが取り出したものに驚いた。
「俺のイノセンス?」
それは自分が持っているイノセンスと全く同じ形をした白い鎚だった。
「いえ、これはダークマターと僕の血を混ぜて作ったものです。いくらノア化してもイノセンス扱えるといったって、前より扱いにくい筈です。だからこれを。」
差し出された鎚はイノセンスを持つときよりもしっくりきていた。
「イノセンスと同じ能力も使えますが、破壊するのはAKUMAではなくイノセンスです。それ以外にも能力はあるんで試してみてください。」
「サンキューさ、アレン。」
「どう致しまして。」
「これからどうするんさ?」
「教団にスパイしに行こうかと。」
「あそこに戻るんさ?」
「えぇ、偽りのホームにね………。」
そこには先程とは違う教団にいた頃の笑みがあった………。