大空の誓い
□ジョハリの窓
3ページ/3ページ
更に顔が真っ赤になるのを感じる。
それなのに、目の前で悠然と微笑む雲雀が悔しくて、自分から口づける。
舌なんて絡めない、かわいらしいバードキスだったけれど。
雲雀の顔を赤くさせるには十分だったらしく、みるみるそまっていく。
「それに……
恭弥のこんな顔だって俺だけの特権でしょ?」
綱吉は雲雀の腕に手を回し、花のように笑う。
……が、それが雲雀の狼に火をつけたらしい。
「ワォ。君の方から誘ってくるとは思わなかったよ」
「誘っ!?ちが、ちょっ……もう今日は無理っ……」
「あれだけ煽っといて何言ってるの?覚悟しなよ……綱吉」
流される直前、綱吉は決めた。
もう二度と、雲雀の小難しい話になんか乗るもんか、と――
(結局、甘い雰囲気になっちゃったよ!!)
次の日の朝、妙に機嫌がいい雲雀と、腰を庇いながらも幸せそうに仕事をこなす綱吉に、大体の経緯が分かってしまった黒衣の赤ん坊は、ため息をついた。