大空の誓い
□それだけのコト。
1ﾍﾟｰｼﾞ/7ﾍﾟｰｼﾞ
最近、俺はある人を目で追っている。
意識的にじゃなく、無意識に。
獄寺くんや山本と話していても目線は外。話なんて上の空。
そして、不良達(その人曰く群れる草食動物)を『咬み殺して』いる姿を見かけると、心臓が止まりそうになる。
俺は、恋をしているのだ。
そう気づいたとき、愕然とした。
俺は、京子ちゃんが好きなんだ。
思い込んで、自分の心から目を背けようとした。
けど、気づいてしまった気持ちは、止まることを知らなくて。
坂を転がり落ちるように気持ちが大きくなっていった。
だから、認めるしかなかった。
たとえ相手が男でも。俺とは相容れない存在でも。
どうしようもなく好きなんだ。
人は俺をバカだと言うかもしれない。
自分がこの立場じゃなきゃ、俺だってそう思っただろう。
あの鬼の風紀委員長、雲雀恭弥に恋心を抱くなんて。