Trick and Treat!!

□第一章
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「初めまして。ミキ・ルーベルトです」


所用で外に出ている間に例のディヴィナトーレの女の子が来たらしい。
挨拶をした先にいた人間はレイに似ていた。……いや、似てはいない。金髪碧眼だし、顔も違う。
だが、どこかレイに似ているのだ。

いや、こんなところにレイがいる筈はないか。



そんな違和感を振り払って話しているうちに、突如あたしの家の話になった。




「前世の記憶、持ってるか?」






「まだ気づかない?」


……冗談、でしょ。
でも、名前もあの子と同じ……。

「あんた、なの?」





レイ。





「そーだよ、ご名答。我が親友」

そう言って笑った顔は、確かにあたしの親友、レイその人だった。

ってか。

「アンタ今面白かったとか思ったでしょ」


「げっ、気付いた!ってか何で人の心読んでるのさ」


「馬鹿ね。あたしを誰だと思ってるのよ」


「……あはははっ、そうだな」


ひとしきり、レイと笑いあってからあたしはレイに持ちかけた。


「ねぇ、レイ。あんたこの世界でどうするつもり?」

「どうするってどういうことだよ」

「あたしはね。どうせギアスの世界に来たんだったらやっておきたいことがあるの」

「やっておきたいこと……って、まさかとは思うけど」

日頃、この子の前でルル、ルル言ってたからか直ぐに察したようだ。

「ええ。黒の騎士団に入るの。ブリタニアを憎むハーフのイレブンとしてね」


「その実態は後々ルルを裏切る黒の騎士団幹部連中の粛正……って所か?」

面白そうににやにやしながら言い当てたレイの言葉に、あたしは笑みを浮かべる。

「よくわかったな。流石はレイ」


「当たり前だろ?僕がどれだけお前からその話を聞いてると思ってるんだよ」


それもそうね。

あたしは納得しつつ、同じ問いをぶつけてみた。


「あんた、これからどうするの?」
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