大空は悪夢の海に堕ちるか?

□第5夢 現れるは初代
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「誰だ!」


XANXUSが鋭い声を放つと、その4つの光は4人の人影になる。



現れ出たのは、まるで、そう――


「う゛ぉぉおおい!!何処から入り込みやがった、山本武ぃ!」


ボンゴレ]世が守護者、それも沢田綱吉を裏切った4人にそっくりで。


「よすでござる!我々はボンゴレ]世の守護者等ではないでござるよ!」


告げる蒼い青年に対し、何か気付いたようにフランが呟いた。


「あー……?あ!何か知ってると思ったらー、ししょーから聞いたんでしたー。未来で初代ファミリーと会ったってー。貴方達、ですよねー?」


「オイオイ、マジかよフラン……」

ベルがナイフを僅かに下ろす素振りを見せる。


「その通り。俺達はボンゴレT世の守護者だ」

紅い青年は獄寺を連想させる姿で告げて。


「我々はT世の言葉を告げに来た」

翠の青年は物憂げに首を振り。


「あやつらと間違われるとは究極にムカつくな」


黄の青年は眉間に皺を寄せる。




「……で?初代の守護者とやらが何のようだ」


XANXUSが冷たく吐き捨てる。
が、Gと名乗る嵐は気にした様子もなく、一歩進み出る。


「日本に行くのはもう少し待て」


「何故だ!」

レヴィが素早く反応するが、誰しも気持ちは同じ。


「現在、ジョットが]世の……勿論、沢田綱吉の事でござるが……閉ざされた闇の世界に入り込んでいるでござる」


「外から呼びかけて、]世を起こそうとしているのだものね」


「だから、]世が目を醒ますまでは、究極に待ってくれんか?」



「……目が覚めたとき、誰も側に居ないのは辛いものだしな」


Gが最後に締め括ると、それでも、とベルが食い下がる。


「復讐をあいつら3人にだけ任せるわけにはいかねぇし!」


「だから、ここに来た。……不正当な復讐等ではなく、正当な勝負として]世の……沢田綱吉の権限を取り戻せばいい」


「正当な……って、どういう事よ?」


ルッスーリアが、どこか慎重に訊ねる。
答えたのは、朝利雨月。


「……もう一度、リング争奪戦を開くでござるよ」


「我々が味方になったと知れば、恐らくは\世達も何も言えまい」


「そこで勝ってしまえばいいんだものね」



「だが、あいつらはもう、相討ち覚悟で復讐を始めている筈だぞぉ゛!?」


スクアーロが慌てて連絡をしようとするが、Gがそれを止めた。


「大丈夫だ。あちらにも二人行かせてる」


「普段はあまり動かん奴等だがな、」


「ボンゴレが潰されるとなれば動かざるをえないようでござる」


「彼等なら、止めてくれる筈だものね」



「そう、かぁ゛……」




「それでー、一体何でこんな大人数でそんなこと良いに来たんですかー?それを言うだけなら、わざわざ日本にあるリングから、こんなに大勢来る理由はありませんよねー?」


体、透けちゃってますしー。
と間延びした声でフランが言う。


確かに果たして距離の問題だろうか、4人の身体は後ろが透けて見えていた。



「テメー、鋭いな。確かに、俺達はただその事を伝えに来た訳じゃねぇ」


「彼等が未来に行き、強くなって来たことは知っているでござるな?」


「あぁ……。ボスから聞いたし」

「匣?とか言うのを使ってるのよね?」


「そうだ。正直、匣を使うのであれば御主らは究極に不利だ」


「だから、俺達がそれぞれを特訓する。……まぁ、誰が争奪戦に出るかはあちらの3人次第だがな」



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