大空は悪夢の海に堕ちるか?

□第7夢 集まるは虹
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「ボス、客だ。相手は……ボンゴレ門外顧問のラル=ミルチとかいう赤ん坊だった。あれもアルコバレーノか?」


γは開口一番に、その疑問をぶつけた。


「いえ、あの人はアルコバレーノではないわ。でも……いったいどうして……。……γ、お通しして」


と、アリアは僅かに目を見開いて、飲んでいた紅茶をソーサーに戻した。


「何があったのかしら……」



「さぁね。僕としては会いたくないから、隠れさせてもらうよ」

幼い声がそう告げる。
そしてその数十秒後、扉が開き、ラルが姿を見せた。

中では、アリアが一人でソファーに腰掛け、彼女の前には未だ温かそうな紅茶が。


「……悪いがアリア。頼みがある」

ラルは、その姿を見た早々に頭を下げた。


「頼み?どうしたの?」



いきなりそう告げるラルに驚いたアリアは、座るようにと促して。


「実は……沢田が守護者に裏切られた」


「……どういう事かしら」


その一言で、事態の深刻さを見抜いたアリアの眼光が鋭くなる。


「その話、僕も詳しく聞きたいね」


「っ、バイパー!?」


幻術を解き、姿を見せた霧のアルコバレーノに、ラルは驚きの顔を向け、それから綱吉の件についてを語った。












「……それは、許せないわ。でも私はジッリョネロのボス。冷たいことを言うけれど、貴女の所のボス後継者争いには口を挟む義理も権利もない」



「まぁ、当然だね。……でも、僕はヴァリアーに戻るとするよ。一銭にもならない仕事なんて御免だけど、あの子に関しては別、だからね」


告げるマーモンに頷いてから、ラルはアリアへと向き直る。


「……沢田を裏切った人間の中に、黄のアルコバレーノ、リボーンが含まれているとしてもか?」


「……なんですって?」


アリアの声が鋭く尖り、瞳が剣呑に細められた。


「ちょっとラル=ミルチ。なんの冗談だい?綱吉はあの馬鹿を慕ってたんじゃなかったのかい?」


マーモンは声音に、僅かながら焦燥を含ませて。


「あぁ。だがリボーンの奴は……アゼレードの方を取った。偽りの、沢田を騙した女を信じた」


「本当かい?アゼレードがボスの座を狙っている話は有名だった筈だ。それなのに、あのリボーンがあの女につくなんて」


にわかには信じられない、と言いたげなマーモンに同意するように、アリアが頷き、言葉を発する。



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