十四番目
□儀式
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「さぁ、始めますか…」
ここはノアでかつイノセンスに適合した者しか入れない部屋。
伯爵も知らない秘密の部屋なのだ。
この部屋の中央にラビは寝かされていた。
アレンは指から血を出すと、ラビの額に十字架を7つ書いてゆく。
その後ラビの周りに円形に文字を羅列していく。
「我光闇のノア。光と闇を宿し、分け与える者。我この者に血を分け与えん。」
円陣の最後の文字を書き終えると円陣が発光しだす。
「与えるメモリーは、『共鳴』。ノアでありながら、イノセンスを扱える唯一の存在」
更に光が増すと額に書いた十字架が刻み込まれていく。
肌の色も変化していき、完全に変化しきると光がおさまった。
「ふぅ…………」
どうやら、儀式が終わり、ノア化は成功したようだった。
ラビは変わらず眠っていた。
だが肌の色と額の十字架だけがちがっていた。