十四番目
□紅雨
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「………………はい、うまくいってますよ。…………引き続きですね、分かりました。ラビにも伝えておきます。では…おやすみなさい、千年公。」
千年公との通信を終わりベッドに倒れ込むと、ため息がでた。
翌朝から神田との合同任務があるのだ。
嫌いなわけではない。
寧ろ好意をもっている。
否、好意などという軽い物ではなく、彼に恋愛感情を抱いている。
ならば、何故彼をノアにしなかったのかと問われれば、今の神田が好きだからだった。
ノアにしてしまえば、その強すぎるメモリーによって人格が変わってしまう事がある。
それに彼はエクソシストで、ラビはブックマンで立場が違うのだ。
確かに一緒にいられる時間は増えるかもしれないが、神田が自分をすきであるはずがない。
彼との関係が、神田自身が変わってしまうのが怖かったのだ。
だからこそ、今のままでいる事をアレンは選んだのだった。
所詮はただの言い訳にすぎないのだが……
「はぁ……。」
もう一度溜め息をつくと、ラビに千年公の用件を伝えるべく部屋をでた。