黒神の夢殿
□明日へのことば
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「うっ……ひっ……く……アレン……く…ん……」
リナリーはまだ受け入れないでいた。
彼女もまた、戦いの日々の中でアレンの笑顔に救われていた一人だった。
共に戦ってきた仲間であり、愚痴りあったり相談し合ったりする親友だった。
彼の亡きがらは眠っているかのようだった。
外傷はない所や心臓だけが無くなっていた所からノアによって殺されたとのことらしい。
ただイノセンスは壊されずそのままなのは謎だけれども……。
彼女の世界が一つ壊れてしまった。
彼女の心も一つ壊れてしまった。
「……こんなのはもういやよ………」
受け入れたその日から彼女は任務を入れ続けた。
そうしなければ彼女の心が持たなかった。
「もう誰も傷つけさせない…!!」
自分が任務を多くこなせば、他のエクソシストにまわる任務が減る。
その分死の危険も減ると考えたのだった。
そして明日も任務に明け暮れる。
これが彼女の決意の形。