愛でる虎 逃走編
□愛でる虎31
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はぁ、はぁ…
空がくらくなってきた…
さむい…
でも、ひきかえしたくない…
つかれた…
でも、あの丘には行かないと…
たくさん歩いたけれど、丘まではまだまだありそう…
前に父上といっしょに行ったときは、もっとちかかったはずなのに…
なんで、なんで
おれ一人だから…?
おれが何もできないよわいやつだから…?
父上、母上、こじゅうろう、きた…!
ずうっとぼんやりしていた頭が、もっとふわふわしてきて、あれ?って思ったときには、おれはじめんに寝てた。
丘に行かなきゃいけないけど、このまま寝てるほうがきもちよくて、おれはそのまま寝ることにした。
すこしだけだったら、いいよな…?