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□第一回 マイスターズ会議
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第一回 マイスターズ会議


「誰に照準を合わせているんだ」
「読者サービスだ、刹那。こうやって女の子のハートをだなぁ……」
「ロックオン、文章じゃまったく伝わらないよ、それ……」

ああ、そんな目で見ないでくれよ。
どうやったって僕のこの説明じゃ伝えることはできないよ。

「全体でのグリーフィングなら先程済んだはずだ。このような会議は無意味にもほどがある。」

見るからに不機嫌きわまりない様子でティエリアは腕組をした。
その背中に、さも駅前のお兄さんが女の子にナンパするかのように腕をまわすロックオン。
見方を変えれば通勤ラッシュの車内で女性に痴漢している中年男性のようにも見える。

「そう言いなさんな。こうやってマイスターどうしコミュニケーションをとるのも必要だろ、可愛コちゃん」
「その手をどけろロックオン・ストラトス」

バシッともバキッとも、なんとも形容しがたい音がロックオンの手首から発せられた。
そのままティエリアは、のたうちまわって悶えているロックオンをよそに部屋から出ていこうとする。
ちょっと待って、この人このままにして行かないで!
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