第二部:東の月の夜
□第三十一話
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その日の夜、高杉は自分の一派の人間が数多く殺されたことを知った。
その中には、珍しく自分が気に入った人物もいたため怒りを覚える。
更に、その犯行を率いて行ったとされる人物の名を聞いて、驚愕した。
幕府の上層部にも密偵や同志が潜り混んでいた、中の最も信頼の於ける人物だったことを知り、高杉は舌打ちする。
これでもう、自分が捕まれば幕府で庇い立てする者はいなくなることになる。
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