日和部屋

□月光
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「今日は優しくしてあげます」
「…へ?」

宿の部屋に敷かれた布団に押し倒された俳聖松尾芭蕉は、弟子の曽良の思ってもみない言葉に己の耳を疑った。

「ちょ…曽良くん?何か変なモノでも食べた?」
「貴方と一緒にしないで下さい…それとも、ひどくされたいんですか?」

芭蕉の着物をはだけさせて露になった鎖骨に軽く歯を立てながら問う。
それに芭蕉は首をぶんぶんと横に振った。

「嫌だよ!っていうか私の年を考えてよ!松尾死んじゃう!!」
「なら、大人しく抱かれて下さい」

そう言って顔を上げた曽良は、戸惑う芭蕉を宥めるように口付ける。
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