お題
□泥棒つかまえました
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「…っぁ…ネズミ…ッ」
「何、紫苑」
「何で…っあァ!!」
どうして、こんな事になったのか…よく分からない。
いきなりネズミにキスされて、最初は抵抗していたけど離してくれなくて、気付いたら夢中になっていた。
そしてまた気付いたら、ズボンと下着を太股の真ん中くらいまで下げられてて、服を捲り上げられていた。
「ぁッ…ん…」
そして今。
僕のペニスをいきなり掴んで、上下に擦られた。そこでやっと羞恥心が沸いてきて、頬が熱くなる。
逃げようにも後ろは壁で、前はネズミ。どうにも逃げられそうにない。いや、僕は最初から逃げようとしていなかったのかもしれない。
「そこ、ゃめ…ッ」
「ここ？」
「ひ…ああァ!!」
ペニスの先端をきゅっと摘まれると、全身に電流が流れたような快感が走った。
体がびくびく反応するのが恥ずかしくて止めようとするけど、こんなの初めてだから、どうしたら良いのか分からない。
僕が今できるのは、目でネズミに訴える事だけだった。
「そんな目で見られたら、余計グチャグチャにしたくなるんだけど？」
まるで効き目がなかった。
というより、悪化させただけかもしれない。
「んぁ…あッ…ネズミ、何か変…ンっ」
「変？」
「何か腹に…ッんぅ」
下腹部に変な感じがしてネズミに言えば、またキスをされた。同時に僕のモノを扱く手がスピードを上げて
「んぁ…んっンんぅ…!!」
絶頂を迎え、呆気なく白濁を吐き出した。
「濃い…本当に初めてなんだな」
「ッはぁ…」
「大丈夫か？」
大丈夫じゃない。頭の中はぐるぐるしているし、体に力が入らずネズミに支えてもらって、やっと立っている状態だ。
「ネズミ…」
「うん？」
「何で、こんな事をした…」
「嫌だった？」
嫌ではない。むしろ、快感さえ覚えたくらいだ。
それを察したのか、ネズミは意地の悪い笑みを浮かべると、さっき出したものを指で掬い取り、いきなり後穴に塗りだした。
「な、にを…」
「死ぬほど快感を味わわせてやるよ」
「ひぃ…ッあぐ…!!」
ぐちゅう、と卑猥な音をたてて指が入ってきた。
受け入れる様にできていないソコは、快感より痛みが強く、指を押し出そうと無意識にきゅうっと締め付けてしまう。
「は、はぁ…ッ」
「痛い？」
「当たり前っ…抜けよ…！」
「大丈夫。すぐ気持ち良くなるから」
「…あﾞぁッ」
ゆっくりと指を動かされ、次第に快感が強くなってきた。
指は３本まで増やされ、中を掻き乱す度にグチュグチュといやらしい音が耳に残り、あまりの羞恥に頭がくらくらしてくる。
ネズミなら、そんな事とっくに分かってるだろうけど、止める気配はなかった。
「…もういいかな。入れるぞ」
入れるって、何を…？
混乱している僕の前で、平然と自分のペニスを取り出す。僕のものより大きなそれは、赤黒く変色しそそり起っていて、恐ろしい凶器に見えた。
「ネズミ…入れるって何…っあ!?」
「あんたは喘いでいればいい」
「いッ…ああァ…っ」
ネズミの凶器が、さっきまで指が入っていた後穴に入ってきた。解されていたお陰か、さほど痛みは感じられなかったが、質量が指なんかとは比べものにならない。
なんとか、はっはっと短く息をする。
苦しい。苦しいよ、ネズミ。
「深呼吸しろ。ゆっくりだ、ゆっくりでいい」
言われた通りに深呼吸をする。
何回かくり返していたら楽になってきた。
「そうだ。これからも苦しくなったら深呼吸しろ」
「はぁ、…ひあァ!?」
ネズミが僕の両足を持ち上げて、自分の腕にかけた。壁に背中をついていたから倒れなかったけど、この体制があまりに不安定だったから思わずネズミに抱きついた。
さすがのネズミもキツかったらしく、傍にあった空箱に腰掛ける。
座っている彼の上に向かい合って僕が乗っているかたちになり、顔を上げると、まっすぐこちらを見つめている瞳と目が合う。
自分の体重で腹の中のモノが更に奥まで入り、掻き毟りたくなるような快感がうまれた。
気持ち悪いけど、気持ちいい。
抜いて欲しいけど、抜かないで欲しい。
おかしくなってしまいそう。
怖くなって思わず、抱きついている手に力が入る。
「紫苑。ここが外だって忘れるなよ」
「…？」
「あんまり大きな声を出すなって事だ。まぁ、紫苑が聞かせたいなら止めないけど」
誰が、と言い返そうとした時。
突然ネズミが僕の腰を掴んで揺さぶりだした。最初はゆっくりと、優しさをも感じるような揺さぶりで、徐々にそれが激しくなってくる。時々下からも突き上げられ、目の前がチカチカした。
「あッあひぃ…あぁんっ!!」
「紫苑。さっきの質問にちゃんと答えなかった代わりに、いいこと教えてやるよ」
そう言ってネズミは僕の耳元へと口を寄せる。
いつもは冷たい吐息が、少しだけ熱を持ってるように感じた。
「────」
耳元の唇に意識がいってしまって、ただでさえ恥ずかしくて赤く染まっているのに、この男はあの甘い声で、テレビからしか聞けないような甘い言葉を囁いてくるから、こっちとしてはたまったもんじゃない。
更に顔に熱が集まってくるのを感じながら、これ以上流されないように僕は精一杯の抵抗をした。
「っな…なんで君はそういう事を普通に言えるんだ！」
「あんたの天然発言よりはマシだろ」
「ぼ、僕はそんな事…っ、」
僕の言葉も喘ぎ声も、ネズミの唇に吸われて最後まで言えなかった。
深く深く絡めながら腰の動きを速めてきて、上下からくる甘い刺激に身震いした直後、僕は自らの腹とネズミの服に白濁を放った。
「紫苑──…」
薄れていく意識の中で、彼の声が聞えた。
──ネズミ、僕は…
そこで意識は途絶えた。
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