りんごふぁいたー小説
□朝りんご
3ページ/8ページ
ぽかぽか暖かい…
気持ちいいけど息苦しくて、俺は薄く目を開けた。
これは、手…?
パジャマの下に滑り込んできて、胸元と内股をまさぐってくる細い指がくすぐったくて、少し体をよじる。
振りほどきたいけど、体が動かない。
「ん…」
きゅっと胸の飾りを摘まれ、鼻にかかった声を出してしまう。
「怜、起きて下さい…」
甘く低く耳元で囁かれ、ふるっと体を震えた。
「っ綾夜…いい加減にしろよ」
精一杯の低い声で、悪戯してる兄に言うと、後ろから俺を抱きしめている兄、綾夜はクスリと笑って離れていった。
「ご飯できてますからね。早く降りてきて下さい」
綾夜の得意の営業スマイル。
ちょっとムカつく…
ぐぅー
…とりあえず、ご飯食べよう。
.