親世代

□Awakening
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ヴァンパイア【vampire】


それはこの世で最も長命な一族。
純血のヴァンパイアの場合、人間年齢で数えると100年で1歳分しか年を取らないと言われている。
見た目は普通の人間とほぼ変わりなく、生活様式もほとんど変わりはない。

(中略)

また最強の一族としても知られていた。
それは彼らは他の生物からの干渉を受けないためである。
例えば毒蜘蛛に刺されても毒は効かず、メドゥーサを見ても石にはならないと言われている。

また最強と謳われた所以は、賢く、魔力も莫大に秘めていたためということも挙げられる。
今現在、我々が使用している魔法の基礎は彼らが創り出したものだと言われている。

(中略)

冒頭で述べたとおり、純血のヴァンパイアは我々の考えも及ばないほど果てしなく長生きをする生き物である。
だが我々と同じくらいの寿命のヴァンパイアも確かに存在する。
それは、血の濃さが全てを決めるからだ。
魔力も寿命も全て血の濃さに比例し、故に最強なのは純血のヴァンパイアであると言える。

(中略)

現在語り継がれている伝説のほとんどが空想の産物であり、彼らはいたって穏やかな種族であった。
しかし吸血を必要としていたこと、それと太陽の光に弱いため比較的夜行性であることは事実である。

そして今現在世にヴァンパイアとして扱われている者たちは混血のみであり、純血のヴァンパイアはおよそ千年前に絶滅したとされている。






――これが私が知り得たヴァンパイアについての全てである。




(ヘンリ=ウェーバ著
『実在するマグル的空想生物』より(一部抜粋))

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