ハナノミツ

□イタイコトバ
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『円彼女いるんだぁ』この言葉は相当おかしな事だろうかと蜜は思った。そう思ったのは円が急に眉間に皺をよせるから。少し気まずかったので話しかけようとしたが先に口を開いたのは円だった。


「蜜さぁ、そんなに男が欲しい?」
「え?」
「でも蜜には無理だよ。だって君は他人を受け入れようとしないでしょ?蜜は自分が一番好きだもんね。いつも自分のことばっか考えて行動してる。」
「なに…いってんのよ…そんなこと…」


思いもよらない円の言葉に蜜は驚いた。何とか冷静でいようと思うが心臓は絶え間なく激しく動く。


「あるさ。君は誰にも弱みをみせない。そんな自分が君は好きなんだ。他人に自分の領域に入られるのが一番嫌いな女、それが蜜だろ?」


これ以上耐える事なんか蜜にはできなかった。


「なによ…何よ何よ!!アンタ何私を知ったような口きいてんのよ!!アンタみたいな男が私を知ることなんて出きるわけないじゃない!!いつも私を馬鹿にして喜んでるアンタに何が分かるって言うのよ!!そうよ…!!アンタにもう干渉されたくない!!振り回されたくない!!だから男が欲しい!!私を見下さない、対等に見てくれる、愛してくれる人が欲しいのよ!!」


頭がクラクラする。もう何を言っているのかよく分からないのかもしれない。
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