うさぎトレーナーシリーズ

□番外編『Rたちの旅3』
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2・メガシンカのすごさ

シーサイドステーションに入ると、プラターヌ博士と、あの人は・・・カロス地方が誇る大女優のカルネさんがいました。
プラターヌ博士は陽気にユウリンちゃんに話しかけ、メガシンカができるようになったことを褒めます。
博士が『絆』と言ったところで、カルネさんも話に入ってきました。
プラターヌ博士は自論を語り、カルネさんからカロスにのみ生息する伝説のポケモンの話が出ます。
カロス地方にも、伝説のポケモンがいるのですね。
一体、どんなポケモンなんでしょう?
プラターヌ博士はその話で知的興味心を刺激されたらしく、私たちへの挨拶もそこそこに慌ただしくステーションを出て行きました。
その後、カルネさんもユウリンちゃんに話しかけた後出て行きましたが、ユウリンちゃんが彼女の去った後をジッと見つめているのを不審に思ったRがユウリンちゃんに尋ねると、カルネさんもキーストーンを持っているのが見えたと答えます。
彼女もメガシンカを使えるトレーナーなのでしょうか?
呟くように言うと、ユウリンちゃんは、バトルする約束をしたから、いずれ分かると言いました。
そして、コウダイもラップ(ペラップ)も同意し、(まぁ、ラップは口真似ですが)モノレールに乗ることにしました。
モノレールでは、ユウリンちゃんとRが隣に並び座り、私とコウダイが隣同士です。
ユウリンちゃんが景色を見てはしゃぐ度に、Rは身を乗り出し、そちらを見ます。
これ、向かい合わせに座った方が良いのでは?と思いますが、

「ユウリンちゃんの『隣』に意味があるんだよ。まっ、確かに向かい合わせの方が見やすいけどな」

と、コウダイに言われます。
そう言うコウダイは、ユウリンちゃんの向かい側。
さりげに、顔を寄せて横をキープしているように見えるのは私の気のせいでしょうか?
その度に、Rの冷気が漂うんですが。

「リジュンさん!あそこ、キレイですよ!」

「本当ですね」

まぁ、私もユウリンちゃんの後ろから景色を楽しみます。
席順なんて、関係ない。
みんな、ユウリンちゃんの側にいたいんですよね、結局は。苦笑がもれました。
モノレールが着いたのは、ヒルトップステーション。
早速、ポケモンたちを回復させてからキガク君との再戦場所、ヒヨクジム前に行きますが、キガク君はいません。
心配するユウリンちゃんに、コウダイとラップがからかい混じりに、怖気づいたんじゃね?
と言ったところで、キガク君があらわれました。
キガク君は待たせたことを謝りつつ、メガシンカを見たいと言ってきます。
私も、『メガシンカ』を見たいのでユウリンちゃんが、見せるよ!と言った時には期待が高まりました。
トレーナーとポケモンとの絆で起こる、進化の先の進化。
しっかり、この目で見させてもらいます。
キガク君が最初に出してきたのは、マスタータワーでも見たニャオニクス。
ユウリンちゃんは、エルフーンに進化した、えるしょうを出します。
えるしょうは、草・フェアリータイプ。
ニャオニクスはエスパータイプ。
トレーナーの技量が勝敗を決めます。
ねこだましで怯みましたが、えるしょうは暴風でニャオニクスを舞い上がらせ、エナジーボールを放ちます。
そして、ムーンフォースで決めて、ニャオニクスを倒しました。
暴風で体の自由を奪ってからの、攻撃と追撃。
見事な采配です。
次にキガク君は、アブソルを出しました。
対してユウリンちゃんは、ゆーりん(ニンフィア)を出します。
悪タイプに強いのは、格闘タイプだけじゃありません。
フェアリータイプも有効。
ゆーりんのムーンフォースで倒れるアブソル。
そして、キガク君からハリボーグが出されます。
おそらく、最後のポケモンです。
ならば、ユウリンちゃんがメガシンカさせるポケモンは、炎・飛行タイプのしょうれん(リザードン)。
ユウリンちゃんは、しょうれんと瞳を合わすと、こう叫びました。

「しょうれん、行くよ!解き放て!絆の力!!」

ユウリンちゃんがメガチョーカーに両手で触れると、しょうれんが光に包まれ変化が起こります。
光が収まり、しょうれんを見て私は驚きました。
オレンジ色の体は黒く変わり、尻尾の炎も青く燃えています。
これが、『メガシンカ』
そして、しょうれん(メガリザードン)の放った火炎放射で勝負は決まりました。
キガク君は、改めてユウリンちゃんの強さを再確認したと言い、自分に何が足りないのか探すと言ってジム戦へ向かうユウリンちゃんを応援し去って行きました。

「『メガシンカ』は、すごいですね」

「はい。タイプや特性も変わるのでビックリです」

「タイプや特性も変わるのですか?」

「はい。れいしょう(ルカリオ)の場合は特性が適応力に変わるんですけど、しょうれんの場合は、タイプが炎・ドラゴンに変わって、特性も、硬い爪に変わるんです。これからは、メガシンカした後のバトルの仕方もみんなで考えないといけません。キーストーンを継承した者として」

「ユウリンちゃんなら、大丈夫ですよ」

「ありがとうございます!」

私とユウリンちゃんが話していると、

「ユウリン、次はジム戦だね」

と、Rが言ってきます。
まったく、少しは話をさせてくれても良いでしょうに・・・。
しかし、ジム戦が目的でこの街に来たのですし仕方ありません。

「ヒヨクジムは草タイプのジムだそうです。研究所に連絡して、ポケモンを交代しなくて大丈夫ですか?」

私もジムの情報を教えて、ユウリンちゃんはメンバーを交代させ、ヒヨクジム戦に臨みます。
さぁ、今回のユウリンちゃんの『絆のバトル』はどんなバトルでしょうか?
彼女自身の『成長』こそ、『メガシンカ』のような気がします。
やはり、『メガシンカ』はすごいですね。



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