捧げ話

□ドラマ撮影でドッキドキ!番外編again
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カスミの反応


「カスミ、ドラマ見るの?」

姉のサクラに話しかけられ、カスミは頷き話しだす。

「うん。このドラマ、サトシが出るのよ。面白そうじゃない?」

妹に言われ、興味が出たのかサクラもカスミの隣に座りドラマを見ることにする。

「サトシ君は何役なの?」

サクラに聞かれるが、カスミは肩を竦めて首を振る。

「それが分からないのよ。ドラマのこと教えてくれたタケシに聞いても、変にニヤニヤ笑うだけだったし」

「そうなの・・・まあ、ドラマを見てれば分かるわよ」

教えてもらえず不満そうな妹にサクラはそう声をかける。
カスミもサクラの言葉に不満を飲み込み、ドラマが始まるのを待つのだった。

「この鋼の錬金術師さんって、とっても素敵ね〜!」

アクションシーンでサクラが歓声をあげる。

「ほんと、あのお子ちゃまとは大違いだわ!」

カスミもサクラに同意する。

そんなカスミの言葉にサクラは笑いだす。

「姉さん、何がおかしいの?」

「だって、あなた何でもサトシ君を引き合いに出すんだもの」

サクラの言葉にカスミは顔を赤くし、そんなことない!と反発する。

サクラはそんな妹に微笑みながら、ドラマの続きを見るように促し、カスミはまだ顔を赤くしながらも再びドラマを見る。

クライマックスの告白シーンには、二人共ポーっとなる。

「良いなぁ・・・」

うっとりした表情で、ぽつり呟くカスミ。

だがその表情は、エンディングを見て崩れた。

鋼の錬金術師役がサトシだと分かったからだ。

「サ、サトシ?!嘘?!」

画面を指差し、驚愕している妹にサクラは、悪戯っぽい笑みを浮かべ一言告げる。

「サトシ君って、カッコ良かったのね!カスミ、ゲットしなくていいの?」

「姉さん!!」

怒鳴るカスミに、なお笑いサクラは、サトシに今度水中ショーの出演を頼めないだろうかと考えるのだった。



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