愛情夢恋愛 下書き

□プロローグ
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人間、誰だって失敗はある。だが、俺の場合その失敗が余りにも多過ぎたんだ。


「何で君は何をやっても駄目なんだ!!………、五十嵐君…君はクビだ」
「っな!」


社長からいきなり言われた言葉に俺は間抜けな声をだす。
だってそうだろ!?た、確かに失敗は多いし役立たずだけど、いきなり言われたんだ。


「社長!!なんでですか!!悪い所があるなら訂正するので、クビだけはっ…」
「もう、うんざりなんだよ…五十嵐君」


きっぱりと言われ、俺は何も言えなくなる。


「それにね、もう君の代わりの人材を手配しているんだよ」


いやいや、俺そんな事聞いてないけど!?初耳なんですけど!?え、俺残る価値なし


「取りあえず、今日はもう帰りなさい。明日から君は来なくていいから」
「ちょっ!」


社長はそう言うと、俺を置いて何処かに行ってしまった。

なんだか、居ては気まずい雰囲気になったので、俺は自分の鞄を持つと、ダッシュで会社から出て行った。



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意味分かんねぇ意味分かんねぇ意味分かんねぇ意味分かんねぇ!!!!
何で俺がクビにならなくちゃいけねーんだよ!!こんにゃろっ!!


「おじさん!!酒!!」
「そんなに飲むと帰れなくなるよ」
「いーんだよ!!」


あれから俺は、酒屋に行ってイライラを解消するために一生分の酒を飲んでいた。



「ああー!!何で俺って全部うまく行かないんだよ!!!!ゲームの主人公みたいなんでもうまく行く人生おくりてぇよ!!」
「馬鹿な事言わんで、さっさと次の仕事探しな」
「なんだよ、夢見ちゃいけねーのかよ」


正論を言うおじさんに悪態を付きながらも、やっぱり全てが巧く行くゲームの主人公や完璧な人間に俺もなりたいと思う。
女の子にもモテモテだろうしな!!



「ほら!兄ちゃん、もうすぐ閉店するからさっさとその酒飲んで帰ってくれよ」
「はっ…!もっと飲むぜ!!」



やれやれと言ったように酒屋のおじさんは俺の腕を首に回し、俺を無理やり立たせる。
そして店の外に俺を出すとおじさんは、気をつけろよと言って、ドアを閉めた。

…なんて酷いジジィなんだ…。俺に心の癒しも与えてくれないとは…


ポツーン……


「タクシー…呼んで…帰るか…」


ポケットに手を突っ込んで、小銭を取る

…………62円。

神様はどんだけ俺に酷いんだろうか…タクシーもひろえないほど金がないとは……


あぁ…、本当にゲームの主人公になりてぇ…、もしそれが人殺しをしなきゃいけないストーリーだとしても俺は………


やべぇ、頭クラクラしてきて……もう駄目だ……

俺はそこで意識を手放した。



















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