こんな奴ですみません

□こんな俺じゃ駄目ですか
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「やめろっ!」

バシッ
「なっ」


そいつはそう言うと、俺の頬を力一杯叩いて部屋から出で行った。



…またやっちまった


もう、何度目だろうか

ずっと好きだった男の友人にキスしようとした結果がこれだ。

自分の部屋に一人残された俺はさっきまで隣にいた奴を思い出して、今更後悔…。



今回はいけると思ったんだがな…


まぁ、これで分かっただろうが、俺は異性を好きになれない。つまり、同性愛者だ。

このせいで、周りからは気持ち悪がられたりしたし、今のように友人に縁を切られたりもする。

……俺の恋は一生叶わないのね

しみじみと思う。



気づいたのは中学のときだった。
俺には上に四人も姉妹がいる。全員女だ。ついでに父は俺が幼い時に亡くなってると聞いた。

そんな訳で、俺は母を含め女五人に囲まれ育てられたということになる。


だからだっ!だから…、女と言うものに性欲を感じなくなった。
風呂から上がったと思えば、男の俺が
いるのも構わずに下着だけで家中を歩き回ったり、言葉使いの悪さ。行動。どれもが糞だった。

俺のような待遇の奴はたくさんいるだろう。だが、どういう訳か俺はあっちの道に行ってしまった。


天国のお父さん、ごめん…


と、言う訳で三次元の人間はまた駄目だったので二次元の子でこの気持ちを晴らそうと思う。


大学生の男がBLゲーやんなってね


机の上にあるPCに電源を入れソフトを入れようとした途端…


ビシャァーンッ
「っ!!」


空が一瞬光ったと思えば外から大きな揺れと音がして、手に持っていたソフトを落としてしまった。

か、雷だろうか…

部屋のカーテンを開けて外を見てみるが、雨が降ってもなければ雲一つもない天気だ。だが、窓からちょうど見えないところから煙が上がっている。


「火事っ!?」


俺は急いで外に駆け出すと、煙が上がっている場所に行く。
二階から一階へと階段を全力で降りその場に向かうだけではぁはぁと荒い息がでた。あまりの自分の体力の無さに、近い内に筋トレでも始めようと思ってい目的の場所に着く。


「っ!!」






そこで、見たのはとてもとても美味しそうな青年だった。













こんな俺じゃ駄目ですか(序章) 終了

さて、主人公のもとに来たのは誰だろうか…
分かっていただきたい!!
 

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