短編 下書き

□発情期?なんですか、ソレ
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俺ん家には、眼帯をした英語を喋る猫がいる。


数ヶ月前に、恩返しをしにきたと転がり込んできた奴だ。


始めは、俺の息子をしゃぶられびっくりしたが、今では案外役に立つ奴で、家事はすべてやってくれる。

おまけに…、可愛い…


……って、言うのは冗談で…



その政宗の様子が最近おかしい。

何だか、落ち着きがないし、俺が近付くと慌てて逃げる。


前までは触って欲しいと言わんばかりに俺にすり寄ってきたのに…



「政宗ー、ビール」

びくっ
「ぉ、OK…」



ほらな?びくついてやがる。ついでに、ビールを持って来たあと、1メートルぐらい離れた場所に座る。

やっぱりおかしい……


「横座れよ」

「い、嫌…遠慮しとく…」


政宗は俺の顔も見ずうつむいたまま言う。
何かこう、いつもベタベタしてたのにいきなり突き放されると悲しくなるんだが…



「どうしたんだよ、お前、なんか変だぞ…、具合でも悪いんじゃ」


そう言って、デコを触ろうと手を近づけると



パシッ
「やっ…!」

「っ、!?」


その手を政宗に弾かれた。


「あ、そ…、sorry…」

「いや、別にいいけど」


俺がそう言うと、政宗は先に寝ると言って寝室に行ってしまった。


政宗がいなくなった部屋で一人、静かに座る俺。

あいつが来てから、こんなに静かになる日はあまりなかった。前までは一人のほうがいいって思ってたけど…、慣れって怖いな…


そう思いながら、机の上に置いてあるビールを一気飲みした。










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