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□気持ち
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今日、仕事は休み。
久しぶりの休日。待っていた日のはずなのに、いざとなると何もする事はない。
普通だったら彼女とデートしてご飯を食べに行ったり、映画を見にいったり…
だけどここはむさ苦しい真選組。
女っけ何てある訳がなく……
色々考えたすえに広い空き地で、ミントンの練習をする事にした。
別にわざわざ空き地になんて行かなくてもいいんだけど……。
あんな所いたら必ず誰かに邪魔をされてしまうから。
「天気良いなあ。今日はミントン日和だっ!!」
風は冷たいが、太陽の光が気持ちい。こんなに清々しい気分は久しぶりだ。高まる胸に足が早まる。
そうしたら見覚えがある姿が写った。
紫色の傘
顔は隠れているが、すぐに誰分かる。こんなに天気の良い日に傘を差しているなんて1人しかいない。
「チャイナさんっ」
紫傘の少女にかけよると、可愛い顔をあげてくれた。
「おうジミー!!!何してるアルか。」
「ジミーじゃないよ;山崎!!!山崎退!!!…今日は仕事休みなんだ。だからミントンの練習しに空き地に行こうかなって。チャイナさんは何してたの?」
「お前はミントンミントンミントン。ミントン馬鹿アル。ワタシは酢昆布買いに行ってたネ」
チャイナさんと2人だけで話す何て初めてだ。
何か…新鮮。
「そうなんだ!チャイナさんは酢昆布、酢昆布、酢昆布で酢昆布馬鹿だね。」
「ジミーの癖に何言ってるアル。面白くないアル。お前うざいアルな。」
「えぇ〜〜;!!!!!俺何かしたァ;?先に言ったの君だよね〜;;!!!」
この子はいつも毒舌だなあ……
せっかくこんな可愛い容姿をしているのに。
そんな事を考えていると、さっきまで体を照らしていた太陽が消えた
「今日日差し強いアル。人間のお前でもあたりすぎたら体が焦げちゃうネ。」
チャイナさんは自分が差していた傘を俺の上に差す。
「ちょっ!!!何してんの!!!!俺は全然大丈夫だから!!チャイナさんこそ!!夜兎族は太陽が駄目なんだろ!??」
急いで傘を彼女に返す。
嬉しかった。
だけど彼女に辛い思いはさせられない。
だけど
だけど
そんな事されちゃ…
「なんだヨお前。人がせっか…………!?」
彼女の細い腰を引き寄せる。
「これで…これで大丈夫。」
傘の中に収まる2人。
「おっおまっ!!!!」
「あ…りがと…。」
「お、おう。」
この気持ちは何だろう。
新鮮なんかじゃなくて
この高鳴る気持ちは
END