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□一方通行
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「はぁっ…はあ…。」
「…何アルか。」
「っ近藤さんが見たって」
走ったため、息を切らしながら、公園のブランコに座る少女、神楽に言った。
「何をアル。」
お前
「万事屋の、怪力娘が、はぁ、珍しく元気なかったってねィ。」
何泣いてるんだよ
「………お前に関係ないアル。」
「はっ確かに俺には関係ねぇし興味もないでさぁ。ただお前がどんな悲惨な顔してるか冷やかしにきただけでぃ。」
そう言うと自分も隣の開いているブランコに腰をかける。
「お前最低アル。どっかいけヨ。」
神楽は涙をバレないように小さな手で拭う。
何があったか…
きっと。
アイツが原因だ
「………何泣いてんでぃ。」
「泣いてっなんかないアル……!!!」
コイツにこんな顔させれるのは
旦那しかいない。
「泣いてんじゃねーか。お前らしくねー。」
そう言うと神楽は震えた声で喋る。
「お前…なん…かに…ワタシの気持ち…分かるわけない………アルッ…!」
分かるよ。
「そーだねィ。」
痛いほど
コイツの気持ちが分かる。
一方通行の恋。
「ぅっ……銀ちゃっ…。」
END