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□秘密
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「ぶぁあっっくしょおいい!!」



窓辺に座り窓から月を眺めていた少女が凄い声でくしゃみをした



「クク…怪物でもいんのかぁ?スゲェ唸り声だなァ。寒いなら閉めりゃいいだろ」




三味線を奏でながら少女に言うと青い瞳をこちらに向けた



「ダメアル!!!窓開けなきゃ煙の臭いがつくネ!!匂いがついたら銀ちゃんにバレるアル。」



今日はいつもよりその瞳が深く青く見える



「そうかよ。じゃあ好きにしろ。風邪引いても俺に移すなよ」



机の上に置いていたキセルに手を伸ばすと火をつけて少女に向かって吹いてみせた




「ちょ!!コッチに吐くなヨ!!!」



眉間にしわを寄らせ睨みつけて来るが全く気にしない。




「アイツにバレたって俺には関係ねぇからなァ。」



見てみたいものだ。


アイツが知ったらどんな顔をするだろうか



想像しただけで面白い




「何ニヤニヤしてるアル!!!気持ち悪いネ。うげぇ」



「テメェのその口二度と開けれねぇようにしてやろうかァ?」



高杉は立ち上がると神楽の前に座り小さい顔を片手で掴んだ



「ひゃへふほんははひゃっへひほほ」



「なあ」



もう一度キセルを吸うと次は少女の顔に煙を吹きかけた。





「俺と銀時。お前はどっちをとる?」





急に投げかけられた言葉に神楽は目を丸くして目の前の男を見た。



解放された自分の顔は今きっと凄くおかしな顔で彼を見ているだろう。




「そ…そんなの銀ちゃんに決まってるアル!!」




動揺しながらも、出てきた言葉をぶつける。




「ククク。そうかよ。銀時も不幸な奴だなァ?こんなじゃじゃ馬に好かれちゃぁ」




高杉は立ち上がると神楽の頭を乱暴にくしゃくしゃと撫でた




「失礼な奴アル。お前なんて嫌いネ」





本当に失礼だ





知ってるんでしょ?






何でわたしが此処に来るか





「素直じゃねぇなァ?」





そりゃ銀ちゃんも大切だけど。







愛してるのはお前。





晋助だけアル








「お前もナ。」



知ってるよ








素直じゃないところも




全部全部







大好きだって事。







END

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