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□ドキドキさせて?
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「ねぇ、ゲームしない?」
「いいけど、何のゲームだい?僕はポケ○ンだったら負けない自信があるんだけど。」
「あぁ、そっちのゲームじゃなくて。現実でのゲームよ。駆け引きっていうか、心理戦っていうか。でね、そのゲームの内容はね・・・」
*ドキドキさせて?*
「うん。まぁ、いいよ。」
「本当!?じゃあ、賭けしましょう!私が負けたらサイの言うことを二つまで聞いてあげるわ。で、私が勝ったらサイが私の言うことを二つまで聞くの。いい?」
「僕が勝ったら本当に言うこと聞いてくれるの?」
「ええ。」
「ふ〜ん。そっか。じゃあ、今からスタートでいいのかな?」
「ええ。いいわよ。」
ゲームが始まった。
サクラがサイに持ちかけたゲームというのは、サイが一日でサクラをドキドキさせられるかどうか。
サイはとりあえず、女の子がドキドキするような事を言ってみる。
「サクラってさ、本当にブス・・・じゃなくて可愛いよね。」
「"ブス"って聞こえましたけど?」
逆にサクラを怒らせてしまったようだ。
サイは次に女の子がドキドキするような行動をとってみる。
「サイじゃドキドキしないわ。サスケ君なら何してもドキドキするけどね。」
今日はたまたまスーツを着ていたのでネクタイを緩めてみたが・・・
なんかイヤミを言われた。
ならサスケとゲームすればよかったじゃないか。そう言うとサクラは、
「だから、言ったでしょ?サスケ君とゲームなんてしたら私、絶対に勝てないもん。私は負け戦はしない主義なの。」
と言った。
ふ〜ん。そうなんだ・・・
ひっくり返せばサイなら勝てる自信があったという事になる。
サイは少しショックだった。
つまり、"男"として見てもらえてないと言うことだ。
なら見てもらうしかない、か。
「ねぇ、サクラ。こっち向いて?」
サクラがサイの方を向く。
するとサイはサクラに近づいた。そしてサクラの腰に左手に回し、右手でサクラの顎をくいっと上げた。
「サ、サイ?」
そしてこう囁いた。
「僕が君をドキドキさせてあげるよ。サスケを忘れる位にね。」
「な、なに言ってるのよ!!」
サクラは顔を真っ赤にしながらサイから逃れようとするが、いくら怪力サクラでも男女の力の差には勝てず。
サイはそのまま自分の顔をサクラの顔にギリギリ近づける。
「可愛いよ、サクラ。」
サイはそう言ってサクラから顔を離し、
「このゲーム僕の勝ち、でしょ?」
笑って言った。