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□君の隣
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「うわー!すっごく綺麗っ」



君の方が綺麗だよ、なんて言えずに





*君の隣*



気がつけばずっと君ばっかり目が追いかけていた。



ひまわりのような笑顔、
時折見せる悲しげな瞳。



どれも全部魅力的で、僕の心を揺さぶる。





けれど君は、僕なんかには目もくれず



帰らないあいつとの記憶を、見つめ続けているんだろう。




それでも、君の隣に居たいだなんて・・・



そう思う僕はずるいだろうか。








「サクラ、」


「ん?なぁに?」


「来週、花火大会があるんだけどさ。・・・いかない?一緒に。」



来週、木ノ葉の一大イベントの花火大会がある。

その花火を手を繋ながら二人きりで見ると結ばれる、というジンクスがある花火大会だ。


僕はその話を聞いてからずっと、サクラと行きたいと思っていた。


もしそのジンクスが叶ったら・・・



サクラの隣にずっといられたなら・・・


そんな事を考えては、いつ誘おうか悩んでいた。



任務の帰りが一番誘えるチャンスなんだけど、ナルトとカカシがいる。




花火は"二人きり"で見ないと意味が無いのだ。



僕は考えに考えて、サクラが図書館に行く日を狙って図書館へ向かい、サクラに声をかけた。





「うんっ!いいよー!私、一度でいいからその花火大会行ってみたかったの!」


「・・・行ったことないのかい?」


「何故か毎年任務で行けなかったのよね〜。遠くから花火は見えてたりしたんだけど。」





つまり、それは毎年サスケ君と見てたってことか・・・




胸がズキリとした。



あんな質問しなきゃ良かった。

後悔しつつ、サクラが誘いを受けてくれた事を素直に喜んだ。



これで、もしかしたら思い描いていた未来が手に入るかもしれない。




そして時は過ぎ、花火大会の日がきた。




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