オモテ

□約束の桜
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また、この場所に来ることがあるときは。



それで、終わりにする。



大きな木の前に立って、自嘲気味に笑った。



サクラが太陽の光を花びらに受けて、時々煌いてる。



澄んだ青空と淡いピンクは対照的で、綺麗だった。



暖かくなる季節とはいえ、肌寒さは残っていて。



春風は時に冷たく、俺を撫でる。



『風邪ひくよ…?』



『俺ァ風邪なんかひかねぇ』



『ダメ!ゾロが風邪ひいたら会えなくなっちゃうもん』



『……わかった』



俺に上着をかけてくれたアイツの声が。



ここに来たら、ふと、頭の奥を過って。



少しだけ、過去という箱を開いた。











【約束の桜】
 
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