NARUTO(暁U)
□斜光
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「あ・・っ」
「と言う間にはい、サヨナラ」
グシャッ
鮮やかな返り血を浴びるのは
まだ幼い顔付きの少女だった。
その光景は昔の自分とリンクした
同じように残酷で、
殺す事自体に後悔をしていない強い眼光
そして、
自分の運命を嘲笑うように哀しい微笑を浮かべる
だから、俺は惹かれた。
「イタチ〜あんたさぁ〜、
あたし一人にやらせんの止めてよ」
「何故だ?」
「な、何故って・・・
あたし達コンビでしょっ?
それにあたしだけの任務じゃないんだから
ちゃんと働いてよね!!」
「お前は殺しが好きなんだろう?」
人を殺す事が好きな人間などいる訳がない
ただ、お前があまりにも俺に似ていたから
そんな事を言ってしまう。
きっと俺は自分自身に問いたかったんだ。
「好きなわけないでしょ?
まぁ、嫌いじゃないけど♪」
「無理するな姫」
「は?」
「無理して笑うな」
無理に笑うのは辛いだろう?
「無理してないよ。」
「お前は家族を皆殺しにされたから
狂ったふりをしているんだ」
「・・・っ!!」
見開かれた綺麗な緑色の瞳がこちらを見つめる
「・・お前と俺は立場上、真逆だが
どこか似ている。」
お前は家族を皆殺しにされた。
俺は家族と多くの同志たちを皆殺しにした。
ぁあ、俺たちは一体何が似ているんだ
「そう、だね。
似てるのかもしれない」
足元が真っ赤に染まる地に佇み
少女は笑った。